自然葬について

自然葬という葬儀の方法について
自然葬は、葬儀式というよりは火葬後の埋葬の種類になります。
日本では特別な事情のない限り火葬となりますが、最近では、火葬後の遺骨を埋葬する方法として自然葬が注目されるようになりました。
その背景には、少子化の影響で累代墓の管理の難しさ、新しく墓地を購入すること、没後に自然回帰を願う故人が増加しているという理由があります。
自然葬は、海・川・山・空中などの自然の中に散骨します。
遺骨を粉末状にしたものを撒くことで、自然と一体化できるという考え方です。

①樹木葬
樹木葬には、さまざまな種類があります。
大きなシンボルとなる樹木を中心に、その周囲に遺骨を埋葬したり、特定のエリアを植物で飾って埋葬するパターンあります。樹木葬をアピールしている霊園などでは、敷地内の維持管理も徹底しており、参拝者が掃除をしたり、献花等の必要もなく、すっきりした公園のようなイメージがあります。
また、新規に墓を建立する場合に比べ、契約時の金銭的な負担は格段に少ないです。ただ、野山への散骨も法律上、どこでも自由にできるという訳ではありません。

②海洋葬
海洋葬は、遺骨を海に撒きます。
生命の起源とされることや、大いなる母の元に還るという考えから海への散骨を望まれる方も少なくありません。また、海を行く船上でお別れ会などのセレモニーを行うことも可能です。
しかし、どこの海でも海洋葬が選択できるわけではありません。
海水浴場や漁船の多い場所など、周辺の状況も考慮して散骨するエリアを選ぶ必要があります。また、法律や条例によって海洋葬の可能なエリアを指定している地域もあり、海洋葬を営業する事業者にも規約を設けるなどして、コンプライアンスに基いた散骨が行われるような指針があります。海洋葬では、墓参り等の行事は考慮されていません。
ナビシステムでおおよその散骨地点を記した証明書を発行してもらえますが、墓参りの度に散骨した場所に行く船代が必要になるという問題も発生します。
海洋葬の場合、遺骨のすべてを海に撒くというよりは、分骨して住家内の仏壇に保管するケースがほとんどです。

③空中葬
空中葬は、文字通り大気圏内で散骨することです。
具体的には、ヘリコプターや飛行機を使って遺族が上空から散骨します。
安全及び環境への配慮から、海上まで移動しそこから散骨します。
天空からみんなを見守りたい、などの故人の遺志を叶えることができます。

④その他(バルーン葬・宇宙葬)
バルーン葬は、直径が2mほどもある大きな風船を使用します。
その風船の中に遺灰の一部を入れて飛ばします。
気圧の関係で風船が破裂するため、そこで散灰されるという仕組みです。
宇宙葬は、カプセルに入れた遺灰をロケットで打上げるという方法をとります。
宇宙空間を半永久的に進んでくものや、再度、地球に戻ってくるものなどがあります。

自然葬の時期
自然葬の時期は、四十九日の法要に合わせることが目安ともいわれますが、事情や環境も異なるので、それほど厳密に考える必要はありません。遺族にとって、都合のいい時期に合わせて行うことをお勧めします。

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